活動レポートその4 "交渉そして道開く"編
配属変更で一番難しいとされているのが配属先からのリリースレターの入手。
配属先から見れば俺が何をしていようが、何もしてなかろうがJICAの人間がいることの
意味は大きい。
「いつかJICAからお金がもらえるかも。。」という期待があるだろうし、
何もしていなくても彼らは損をすることはないのだから。
そこで、JICAスタッフとも良く相談して理論武装を固めていざ保健局長とミーティング。
J:JICA
P:PMO(保健局長)
K:KOJI
J「今、コージの技術が欲しいという機関がたくさんある。彼の技術は他の場所の方
が有効に活用されると我々は判断しました。そこで彼をリリースして欲しい。」
P「私にだってコージにやってもらいたいことたくさんあるんだ。」
K「何をしてもらいたいんですか?ここに仕事はないですよ。」
P「そんなことはない。お前はすでにいろいろな仕事をしてくれてるじゃないか」
K「私はあんなことをするためにわざわざ日本から来たわけじゃない。
私は無料で働くエンジニアではないんだ。私の技術をケニア人に伝えたいんだ。
ここには私の技術を引き継ぐ人がいないじゃないですか。」
P「じゃ、お前には何ができるんだ?」
K「逆に、あんたは俺に何を期待しているんだ。」
・・・
P「よし。こうしよう。1週間後にもう一度話し合おうじゃないか。
私はお前に期待することをレポートする。お前は自分のやりたいことをレポートしなさい。
もし、折り合うところがあったらその活動に予算を付ける。
折り合うところがなかったら私はお前をリリースする。」
K「そうしましょう。」
話はここで少し遡る
俺が配属変更について動き出していたころにその男は我々のオフィスにやってきた。
彼の名前はワイナイナ。彼はカレッジに行っていたため2年休職していた。
彼と話をしているとどうも他の二人(ケルーニョ、キプトーン)とは違うようだ。
まずやさしい。嘘をつかない。つまり、いい人である。
そして、コンピューターにたいして関心がある。知識もそれなりにある。
俺が配属変更を検討していると伝えると彼は
「私にはコージに教えてもらいたいことがたくさんあるんだ。どうか行かないでくれ。」
と真剣な眼差しで言われた。
彼はこのオフィスでは一番下級にあたり権力も弱い。
権力が全ての役所では彼と二人で仕事を進めていくことは難しい。
そこで俺はPMOにこんな内容のレポートを提出した。
"ワイナイナをITアドミニストレーターとして正式に任命し、私のカウンターパートに
設定すること"
権力が全ての役所であるからこそより強い権力のPMOから正式な辞令をもらうことが
必要と判断したからだ。
そして、PMOはそれを認めてくれた。
そうして、私はワイナイナと共にこの配属先でやっていくこととなったのです。


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