IDUs ワークショップ@マチャコス Day2
ワークショップ二日目。
今日俺はケニアの嫌な部分をあからさまに目撃することになる。
何も初めて見たわけではない。以前から知っていたことだからショックはあまりない。
だけど、やっぱり嫌なものは嫌だし、これが初めての協力隊だったら受けたショックは
かなりのものであっただろうと思わずにはいられない。
このIDUのワークショップは3日間予定されていた。
初日は偉い人のプレゼンテーションで二日目はみなで討論し3日目に行動計画を立てる。
偉い人たちは二日目からは参加しない。
で、今日の二日目。
予定より1時間半遅れてスタート。
そしていきなり討論をグループごとに始める。午後に発表するからそれまで自由時間。
適当に討論を終えてみなそれぞれに遊びに出かける。
俺は日向ぼっこしてたら"メシを食いに行こう"と誘われてついて行くとそこは酒場。
ドライバーや庶務のおばちゃんたちが昼からニャマチョマ(焼肉)とビールを飲んでいた。
庶務のおばちゃんがどうしてここにいるのか不思議だったがドライバーが酒を飲んでる
のには腹が立った。
"お前の運転で俺は帰るんだぞ!!"
午後になり予定の時間より1時間遅れで発表が始まる。
たいして討論もしていないけれどありきたりの内容だからみなありきたりの発表をする。
(でも、そういうのはケニア人はとても上手。それなりの発表をする。)
で、その後驚きの発表がNdwigaから。
"えーっと、3日間の予定でしたがみなさんとてもよい発表をしてくれたので
これで終わりにします。あとは会計係が到着するまでしばらく時間があるので
みなさんで重力ゼロ地帯に行きましょう!"
※この重力ゼロ地帯は別述
みんなでバスに乗って遠足。
それから帰ってきて会計係が到着。お待ち金のアローワンスが支給される。
※アローワンス
ケニアをはじめとする途上国では研修に参加するとお小遣いがもらえるのである。
日本人の感覚ではお金を払って研修を受けるものである。あるいは会社が研修を
受けさせる場合は会社が交通費を負担してくれる程度である。
しかし、ここケニアではお金をもらって勉強するのである。
なぜか?
それは先進国の援助プロジェクトが評価を受ける際にどれだけ参加者が集まったかが
重要視されるため援助団体が人数集めにお金をばらばら撒くからである。
これはさすがに日本人としては受け入れがたくJICAも研修のアローワンスは支払わない
姿勢を貫いている。
しかし、ケニア人側からすれば"お金をもらえないなら行かない"と考えるのは自然である。
こうした先進国側の都合で途上国の”学ぶ姿勢”の根底が歪められてしまったのである。
で今回のワークショップのアローワンス。
3日間で10500Ksh!!(約1万9千円!!)
そもそも2日間しかやっていない。
3日間で月収とほぼ同じ額の小遣いがもらえるのである。
これではまともに働く意識もなくなる。
小遣いなしの研修なんか受ける気もなくなる。
そしてびっくりしたのはあの酒場でビール飲んでた庶務のおばちゃんたちも突然研修会場
に現れて何食わぬ顔でそのアローワンスをもらっていったのである。
彼女らにしたらややもすれば年収くらいある金額をだ!
帰りの車は酔っ払ったドライバーと庶務のおばちゃんたちと同僚たちと同じだった。
5人乗りのランドクルーザーに9人乗って帰る羽目に。
俺は荷台。。
こうした研修制度を作ってしまった先進国。
それをなんとも思わずに利用してしまうケニア人と不正に支給する人たちと受給する人たち。
やり場のない怒りをギュウギュウ詰めの車の中で噛みしめたワークショップだった。
