空巣の後遺症
空巣に入られた。
ガラスはまだ割れたまま。
警察は来たけれど、なんの調査もせずにただこう言って帰っていった。
「アスカリ(警備員)を増やした方がいいな」
「この学校にはアスカリ2人もいるけど?」
「2人じゃ足りない」
「じゃあ何人?」
「そーだな。30人かな?」
「・・・」
JICAのセキュリティ担当もナイロビからやってきてくれた。
そしてこう言って帰っていった。
「すぐに防犯グリルをつけろ」
「はい。」
「それから、窓際に物を置くな。例えばこのギターも窓際に置いたら狙われるぞ。」
「はい。」
「で、お前はいつ日本に帰るんだ?」
「来年です。」
「そうか、じゃあその時このギター俺にくれ。」
「・・・」
盗られたのはパソコンだけ。盗難保険にも入ってるし、バックアップもある。
窓際に置いておいた俺も悪い。
ただの空巣ならケニアだけじゃなくて世界中で起こりうる犯罪だ。
気にする必要はない。
そう思ってた。
だけど、眠れないんだ。
ちょっとした物音で目を覚ます。
強盗に襲われてナタで頭を割られる夢を見る。
本当に恐いんだ。
アスカリのオティエノ君。
陽気で頼りない奴。
でも、とってもいい奴。
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