2007-02-27

出張レポート3 "貧しさとは"



ツルカナへの移動は危険に満ちている。
JICAは移動を禁止しているし、ツルカナで働いている知り合いのWHOの職員に
聞いてみたら銃を持った警備を連れて行っていると言う。

ケニア人の友達にツルカナへ行くと言ったら「死ぬなよ」って言われた。


ロドワーの街は安全だ。
でも、そこに向かうまでの道が危険なのだ。

ツルカナ族とポコット族のボーダーで家畜の奪い合いを発端とした部族抗争が
盛んでそこの住民はみな銃器を持っている。

公共移動手段のほとんど無いその地域では移動は徒歩かヒッチハイクに限られる。
だから、道中何度もヒッチハイクを求められた。

俺が乗ってる車は定員ギリギリ乗ってるから断るんだけど
なかにはライフルを持ってる人にヒッチハイクされる。

これは怖いよ。

乗せたって何されるかわからないから無視して通り過ぎるしかない。
全速力で駆け抜ける。
いつ撃たれるかわからない。
でも、道はデコボコですっげー揺れるし、パンクしたら囲まれるだろう。。
マジで怖かった。


そんなところを通り抜けたところで俺はキーゲン君に質問をした。

”ねぇ、キーゲン。彼らは銃を買う金あるならもっと良い生活できると思わない?”

”コージ。ここの人らは貧乏のように見えるけど俺なんかよりずっと金持ちなんだよ”

キーゲン君の理論はこうだ。

ここに住む人たちは遊牧を営んでいる。
彼らのなかには1000頭を超える牛を保有している人も少なくない。
牛は1頭3万円くらいの値段になる。
つまり3000万円の資産を持っているんだ。
でも、彼らはそれを現金にすることは無い。

金よりも牛が大切だから。


水もないし、病院も少ない。
食べ物も限られてるから栄養も偏っている。
とても健康とは言えない彼らを見て先進国の人たちは
援助という名の下に病院を作ったり、薬を届けたりしている。

でも、先進国の人で3000万円も資産持っている人ってほとんどいないよね。

ちなみにキーゲン君は月に1万円も稼いでない。
牛も1頭も持っていない。


貧しさってのはお金だけでは判断できない。
でも、彼らがお金より牛を選んだからといって薬が要らないってことにはならない。

いろいろなことを考えさせられたツルカナでした。






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